NTT・トヨタ・ソフトバンク社債を徹底比較!2025年に狙うべきはどれ?

NTT・トヨタ・ソフトバンク社債を徹底比較 債券・社債投資

2025年現在、個人投資家の間で注目を集めているのが、NTT・トヨタ・ソフトバンクの3社による個人向け社債です。それぞれ発行体の信用力や利回り、リスク特性が異なるため、投資判断には冷静な比較が欠かせません。

本記事では、各社の社債の利回り・格付け・販売状況・売却時の流動性などを徹底的に比較し、2025年に狙うべき選択肢をわかりやすく解説します

この記事の4つのポイント
  • 主要3社の社債を利回りと信用力で比較
  • 高利回りならソフトバンク、安定重視ならNTT・トヨタ
  • 初心者は格付けの高い社債から始めるのが無難
  • 2025年は社債投資の好タイミング

主要3社の社債スペックを徹底比較

社債とは?個人が買える仕組みをおさらい

社債とは、企業が投資家から資金を調達するために発行する債券のことです。

満期まで保有すれば、あらかじめ決められた利息(利回り)を受け取り、元本も返済されるという仕組みで、企業版の「借用証書」にあたります。

個人が購入できる社債の多くは「個人向け社債」として販売されており、証券会社を通じて投資できます。

利回りは商品や発行タイミングにより異なりますが、預金や国債よりも高めに設定されることが多く、安定した収益を狙いたい投資家に根強い人気があります。

💡 個人向け社債の仕組みや高利回りランキングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。➡ 【2025年版】個人向け社債高利回りおすすめランキング

なぜNTT・トヨタ・ソフトバンクが注目されるのか?

2025年現在、個人投資家から特に注目されているのがNTT・トヨタ・ソフトバンクの3社による社債です。

理由は以下の通りです。

企業名 注目される理由
NTT 国内通信最大手で安定感あり。格付けも高く、シニア層からの人気が高い。
トヨタ 世界的自動車メーカーで、財務健全性が高く、信用度も抜群。
ソフトバンク 高利回り設定で注目されるが、他2社に比べてリスク指摘も多い。

特にソフトバンク社債は利回りの高さからアクセスが集中する傾向があり、投資判断に迷う声も多いのが現実です。

 ソフトバンク社債の売れ行き・リスク・利回り比較については、下記記事で詳しく解説しています。➡【2025年】ソフトバンク社債は大丈夫?売れ行き・リスク・利回りを徹底検証!

各社の社債の発行頻度と発行背景

2020年代以降、各社は事業資金や社債ロールオーバー、戦略的投資を背景として定期的に個人向け社債を発行しています。

企業 発行頻度 主な発行目的(例)
NTT 2〜3年に一度程度 通信インフラ整備、研究開発
トヨタ 年1回程度(安定的) 生産設備・EV関連投資
ソフトバンク 年複数回発行(高頻度) 借換・配当財源・戦略投資など

とりわけソフトバンク社債は、発行回数が多く、「劣後債」「劣後特約付き社債」など複雑な設計の社債が増えている点に注意が必要です。

ソフトバンク社債の種類別の違いや、リスク構造についてはこちらの記事を参考にしてください。➡ソフトバンク社債「劣後債」や「種類株式」の違いとリスクを解説

以下は、2025年4月時点における、各社の最新社債の代表的な利回り水準(税引前・公募時)です。

社債名 年限 表面利率(年率) 備考
NTT社債 第34回 5年 0.67% 格付けAA+、2024年11月発行
トヨタファイナンス社債 第81回 5年 0.75% トヨタ本体保証、2025年1月発行
ソフトバンク社債 第67回(劣後) 7年 1.70% 劣後債、リスク高、2025年3月発行
✅ ソフトバンクは2025年も引き続き高利回り設定が目立ちますが、それに比例してリスクの高さも指摘されています。
✅ 一方、NTTとトヨタは利回りは控えめでも、信用度の高さや安定感で選ばれている傾向が顕著です。
高利回り社債全体の比較は、以下の記事でまとめています。➡【2025年版】個人向け社債高利回りおすすめランキング

ソフトバンク社債は、発行回数が多く、劣後債や特約付き商品などやや複雑な設計が目立つ点にも注意が必要です。➡ 最新の発行スケジュールや商品概要は、ソフトバンクのIRページで確認できます。

信用格付けの違いは?格付け機関による評価

信用格付けは、社債発行企業の信用力(返済能力)を示すもので、投資判断の指標として非常に重要です。

2025年4月時点における各社の代表的な格付け(JCR基準)は以下の通りです。

企業名 主な格付け(JCR) 安全性の目安
NTT AA+ 非常に高い信用力(国内屈指)
トヨタファイナンス AA 高い信用力・安定的
ソフトバンク A−(劣後債はBBB) 中程度〜やや低め(リスク注意)
✅ NTTとトヨタは格付け機関からの信頼が厚く、低利回りでも「安全資産」としての評価が高いです。
✅ ソフトバンクは過去の積極的な投資や借入によって、格付け面ではやや見劣りする点に注意が必要です。

トヨタファイナンスの格付けは2025年現在も「AA」を維持しており、財務安定性とブランド力を反映した評価といえます。➡ 詳細な格付けと債券情報は、トヨタ公式IRサイトでも確認可能です。

また、NTTも引き続き「AA+」と非常に高い格付けを維持しており、国内通信インフラの要としての信頼性が反映されています。➡ 最新の社債関連資料はNTTグループIRページを参考にしてください。

償還期間と購入しやすさの違い

社債を選ぶ際に、利回りだけでなく「償還までの期間(満期)」や「入手のしやすさ」も非常に重要な要素です。

以下は各社の特徴です。

企業名 償還期間の傾向 個人が買いやすいか?
NTT 5年中心。比較的短期。 主要ネット証券で扱いあり
トヨタ 3~5年が主流。安定志向向け 証券会社によってはノーロードも
ソフトバンク 5~10年。劣後債は長期中心 人気が高く即完売も。タイミング勝負
✅ NTTやトヨタは「分かりやすく安定した商品設計」
✅ ソフトバンクは「長め・高利回りだが、即完売することも多い」という流動性面での癖があります。

購入できる証券会社と販売状況の比較

2025年4月時点で、NTT・トヨタ・ソフトバンク各社の社債は主に以下の証券会社で取り扱いがあります。

ただし、発行タイミングや人気によって「完売」や「抽選式」になる場合もあり、常時購入できるとは限りません

証券会社 NTT社債 トヨタ社債 ソフトバンク社債
SBI証券 ○(取扱多い) ○(安定供給) ◎(人気・早期完売)
楽天証券 △(不定期) ◎(即完売あり)
SMBC日興 ◎(抽選販売あり)
野村證券 ◎(店頭中心) ○(条件付)
✅ ソフトバンク社債は特に人気が集中しやすく、ネット証券では即完売することも多いため、事前告知のチェックが必須です。

過去の売れ行き・人気の傾向はどうだったか?

過去3年間の個人向け社債発行データを見ても、「ソフトバンク=即完売」の傾向が際立っています。

2023年・2024年に発行された劣後債では、販売開始から1日〜2日で完売したケースも多く、投資家の関心が非常に高いことがわかります。

一方、NTT・トヨタについては「即完売」ではなく、「比較的余裕を持って申し込める」傾向があります。

この違いは、以下のような要因によると考えられます。

  • トヨタやNTTは信用度が高いため、利回りを抑えた設計が多い
  • ソフトバンクは高利回りで個人の関心を集めるが、リスク許容層が限られる

➡ このような人気動向は、各社の社債が“どんな層に選ばれているか”のヒントにもなります。

2025年に選ぶならどの社債が有力か?

金利環境と市場動向から見る投資タイミング

2025年4月時点での日本の長期金利は1.08%前後で推移しており、引き続き緩やかな金利上昇局面にあります。

これは、社債投資において以下のような意味を持ちます。

金利動向 社債投資への影響
金利が上昇傾向 新発社債の利回りが高くなる(=新たに買うには好機)
金利が低下傾向 保有中の社債価値が上昇(ただし売却を前提とする場合)

また、2025年前半は米国の利下げ観測・国内景気鈍化懸念もあり、今後の金利水準が再び低下する可能性も指摘されています。

➡ つまり、今は比較的高水準の利回りで社債を購入できる“好タイミング”といえます。ただし、利上げ局面が継続した場合は、満期まで保有しない投資家には評価損のリスクもある点に注意が必要です。

NTT社債の強みとリスクとは?

NTT社債は、日本国内における通信インフラの中心企業によって発行されていることから、信用度が非常に高いとされています。以下のような特徴があります。

✅ 強み:

  • 長期的に安定したキャッシュフローを有する(通信インフラ事業)
  • 国内企業の中でも最高ランクの格付け(AA+)
  • 利回りは低めだが、安定収益を重視する層には好適

❌ リスク:

  • 利回りが物足りないと感じる投資家も多い
  • 一般的に発行頻度が少なく、タイミングを逃すと買えないことも
  • インフラ事業の将来的な競争激化や再編リスク

➡ 総じて、堅実な投資を志向する人向けの社債といえます。

トヨタ社債の強みとリスクとは?

トヨタグループが発行する社債(トヨタファイナンスなど)は、自動車産業という日本経済の柱に基づいた発行体であり、個人投資家にも根強い人気があります。

✅ 強み:

  • 財務健全性が高く、格付けもAA前後と良好
  • EV・水素車など先進分野にも投資しており、中長期の成長期待がある
  • NTTと比べるとやや利回りが高め

❌ リスク:

  • 自動車業界特有の景気循環リスク(販売減・為替影響)
  • 世界市場への依存度が高いため、地政学リスクにも間接的に晒される

➡ リスク許容度が中程度で、やや積極的な資産形成を目指す層に適しています。

ソフトバンク社債の強みとリスクとは?

ソフトバンク社債は、2025年4月時点でも個人投資家から圧倒的な注目を集める存在です。

その背景には、他社を大きく上回る利回り水準があります。

✅ 強み:

  • 表面利率が1.5〜1.8%前後(劣後債)と高水準
  • 発行頻度が多く、購入機会が比較的豊富
  • 知名度が高く、証券会社でも積極的に取り扱われている

❌ リスク:

  • 発行が多いため市場から「資金繰り重視」の印象を持たれやすい
  • 劣後債は、破綻時に元本が戻らない可能性あり
  • 格付けはA−またはそれ以下の水準で、信用力にはやや不安あり

➡ 高利回りを求める投資家にとっては魅力的ですが、リスクの大きさを理解し、ポートフォリオ全体でのバランスを取る必要があります。

➡ 詳しくは以下の記事でソフトバンク社債のリスク・利回り・売れ行き動向を解説しています。【2025年】ソフトバンク社債は大丈夫?売れ行き・リスク・利回りを徹底検証!

高利回りを狙うならどれ?慎重派に向くのは?

利回り重視か安全性重視か――社債選びにおいてこの判断軸は極めて重要です。

以下に各社の位置づけをまとめます。

投資スタンス 向いている社債 理由
高利回りを狙いたい ソフトバンク社債 表面利率が1.5〜1.8%前後と他社より高く設定されているため
安全性を重視したい NTT社債 格付けが高く、インフラ業種で業績が安定
中間的なバランス トヨタ社債 比較的高格付け+0.7〜0.8%前後の利回りで中庸な設計

➡ 利回りに惹かれてソフトバンクを選ぶ投資家も多い一方で、「元本割れを絶対に避けたい」人にはNTT社債が有力な選択肢となります。

初心者に向いている社債の選び方とは?

社債投資が初めての方は、以下の点を意識することで失敗を避けやすくなります。

✅ 初心者向けチェックポイント

  • 信用格付けがAA以上の企業かどうか
  • 償還期間が5年以内で、長期リスクが小さいかどうか
  • ネット証券で簡単に購入できるか
  • 分配金ではなく「満期時の元本+利息」を重視する設計か

📌 この観点で見ると、「NTT」や「トヨタファイナンス」が比較的安心なスタート先です。一方で、「ソフトバンク社債」は条件の読み違い(劣後債など)によるリスク取りすぎに注意が必要です。

NISAや特定口座での取り扱いと課税の注意点

2024年から始まった新NISA制度においては、個人向け社債は「成長投資枠」でも非課税対象外となっています。

つまり、NISA口座では購入できません。

取引口座 社債購入 利子課税
新NISA ❌ 不可 非対象
特定口座 ✅ 可能 自動的に源泉徴収(20.315%)
一般口座 ✅ 可能 確定申告が必要
✅ 社債の利子には20.315%の源泉分離課税がかかります。
✅ 一定額以上の利子が見込まれる場合は、「特定口座(源泉徴収あり)」での取引が最も手間が少なく便利です。

社債はどうやって売却できる?流動性の観点

個人向け社債は基本的に「満期まで保有」が想定されて設計されていますが、やむを得ず中途売却する場合は証券会社を通じた「店頭取引(相対取引)」となります。

売却の基本

  • 証券会社に売却希望を出し、買い取り価格(時価)で売却
  • 買い取り価格は市況や発行体の信用状況によって変動
  • 額面より低い価格での売却になることも多い(特に金利上昇時)
企業名 一般的な流動性の目安
NTT 発行量が多く、比較的売却しやすい
トヨタ 価格は安定傾向。買い取り応答性も良好
ソフトバンク 条件によっては流動性がやや不安定(劣後債など)

➡ 「途中売却=損失リスクあり」という前提を理解し、基本は満期まで保有する覚悟で投資するのが原則です。

よくある質問Q&A10選

Q1:2025年4月現在、もっとも人気が高いのはどの社債?
A:ソフトバンク社債が利回りの高さから注目を集めていますが、トヨタやNTTも安定需要があります。

Q2:信用格付けが高い社債を選ぶべきですか?
A:安全性を重視するならAA格以上が目安になります。

Q3:劣後債って何ですか?
A:破綻時に元本返済の優先順位が下がる高リスクな社債です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

Q4:初心者におすすめの社債はどれですか?
A:NTTやトヨタのような信用力が高く、構造がシンプルなものが適しています。

Q5:社債の利息には税金がかかりますか?
A:はい。20.315%の源泉徴収が行われます。

Q6:ソフトバンク社債は危険ではないのですか?
A:利回りは高いものの、格付けや構造面からリスクもあります。詳しくはこちらの記事で解説しています。

Q7:発行情報はどこで確認できますか?
A:各証券会社や発行企業のIRページ、日経新聞・QUICKなどで公表されます。

Q8:途中で解約できますか?
A:途中売却は可能ですが、時価での買い取りになるため、額面割れリスクがあります。

Q9:満期まで保有すると必ず元本は戻ってきますか?
A:発行体が破綻しなければ原則戻ってきますが、信用リスクはゼロではありません。

Q10:社債と投資信託ではどちらが安全ですか?
A:目的やリスク許容度によりますが、社債の方が価格変動が小さく、予測可能性は高い傾向があります。

NTT・トヨタ・ソフトバンク社債を徹底比較!2025年に狙うべきはどれ?のまとめ

最後にこの記事のポイントをまとめました。

  • 社債は満期保有で利息と元本が得られる比較的安定的な金融商品
  • NTT・トヨタ・ソフトバンクは個人向け社債で特に人気が高い3社
  • ソフトバンク社債は高利回りで注目されるが、劣後債などのリスクもある
  • NTT・トヨタは信用格付けが高く、初心者や堅実志向に向いている
  • 2025年4月時点では、利回り1.7%超のソフトバンク社債が最も高水準
  • 格付けや発行背景など、信用力に差があるため比較が重要
  • 新NISAでは社債は購入不可。特定口座が現実的な選択肢
  • 購入はネット証券を通じて可能だが、人気銘柄は即完売することも
  • 社債は基本的に途中売却が不利。満期保有が前提の資産設計が必要
  • 2025年は金利高水準が継続しており、社債投資には好タイミング

【あわせて読みたい関連記事】

【2025年版】個人向け社債高利回りおすすめランキング一覧
本記事は、2025年の個人向け社債市場において、高利回りのおすすめ注目銘柄をランキング形式で詳しく解説します。株式投資に比べて価格変動が少なく、定期的な利息収入が得られる個人向け社債は、安定した運用を求める投資家にとって魅力的な選択肢です。そこでこの記事では、2025年に発行予定の個人向け社債一覧をもとに、格付けやリスク、購入方法まで徹底解説します。
【2025年】ソフトバンク社債は大丈夫?売れ行き・リスク・利回りを徹底検証!
本記事では、2025年現在のソフトバンク社債の売れ行きや利回り、信用リスク、過去の実績などを多角的に検証。投資先として本当に安全かどうかを判断するための情報を、最新の財務データや投資家の評判も交えてわかりやすく解説します。
ソフトバンク社債型種類株式は買うべきか?評判と格付けを徹底検証
本記事は、注目を集める「ソフトバンク社債型種類株式」について、買うべきかどうかを判断するための最新情報をもとに徹底検証しました。固定配当や仕組みの特徴、実際の評判、信用格付けの現状、そして値上がり益の可能性までをわかりやすく解説します。

【本記事の関連ハッシュタグ】

#社債 #トヨタ #ソフトバンク #NTT #2025年

タイトルとURLをコピーしました