
積立NISAを始めたいと思っても、「毎月いくら積み立てるのが正解?」「年代ごとの最適額は?」と迷う方も多いでしょう。特に30代・40代は、家計や将来のライフプランを意識する時期だからこそ、無理なく続けられる金額設定が重要になります。

本記事では、年代別の目安や収入別の目安、実際に積み立てている人の平均額、そして積立額を決める際に注意したいポイントまで、わかりやすく解説します。
- 📌 積立NISAは月100円から始められ、金額より継続が重要
- 📌 30代・40代の最適額は家計やライフプランで異なる
- 📌 月2万円でも長期投資なら十分な成果が期待できる
- 📌 増減や一時停止も柔軟にできるため無理なく続けやすい
積立NISAの毎月の積立額はいくらが適切?
積立NISAの基本と「毎月いくら積むべきか」の考え方
積立NISAは、毎年の非課税枠(旧制度では年間40万円、新NISAでは年間120万円のつみたて投資枠)を利用して、長期的に資産形成を行う制度です。
特に30代・40代は、老後資金や教育費といった将来に備えながら投資を始める世代として、積立額の「設定の仕方」が極めて重要になります。
✅ 基本的な前提:長期投資×無理のない金額
積立NISAは、あくまで長期の視点でコツコツ資産を育てる制度です。
・投資に対するリスク許容度
・毎月の収支バランス
・将来のライフイベント などを踏まえて、“続けられる金額”で設定することが最も大切です。
✅ 金額より重要なのは「続けられるかどうか」
例えば、「年120万円の非課税枠があるから月10万円にしないと損」と考える必要はありません。
むしろ大切なのは、月3,000円でも1万円でも、継続できる金額で投資を習慣化することです。
なお、積立NISAの活用に迷っている方は、以下の記事でよくある後悔やリアルな声も紹介しています。👉 積立NISAはやめたほうがいい?どこがいいか知恵袋の感想も紹介!
平均ではいくら?みんなが積み立てている金額の実態
「積立NISAで毎月いくら積み立てているのか?」という疑問は、多くの人が気になるところでしょう。
✅ 金融庁の調査によると平均は「月1.5万円〜2万円」
金融庁の2024年時点の公表データによれば、つみたてNISA利用者の平均積立額は月15,000〜20,000円程度。
年間にすると18万〜24万円程度で、旧制度(年間40万円)に対しては非課税枠をすべて使い切っていない人が多数派です。
👉 出典:金融庁 NISA口座の利用状況に関する調査結果(2024年)
✅ 平均額を基準にしないほうがいい理由
平均値は参考になりますが、「周りと同じ金額にすれば正解」というわけではありません。
-
子育て世帯であれば月5,000円が精一杯のケースもあります
-
逆に独身で収入に余裕があれば、月3万円〜5万円を設定する人もいます
➡️ 自分の家計・将来計画に合った金額で無理なく続けることが最優先です。
✅ 商品選びを迷っている方へ
「積立金額は決まってきたけど、どんな投資信託を選ぶべきか分からない…」という方は、以下の記事を参考にされて下さい。初心者向けにおすすめの新NISA対応ファンドを紹介しています。👉 新NISAのつみたて投資枠で選ぶべきおすすめ商品5選!初心者向けガイド
参考:金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」
毎月2万円では意味がない?損する設定と最小限の効果
「毎月2万円じゃ意味がない」「中途半端な金額で非課税の恩恵を受けられないのでは?」と感じる人もいると思いますが結論としては、月2万円でも十分に積立NISAの効果は得られます。
✅ 毎月2万円でどこまで増える?
仮に年利5%で20年間、毎月2万円を積み立てた場合のシミュレーションは以下の通りです。
毎月の積立額 | 運用期間 | 想定利回り | 最終評価額(概算) |
---|---|---|---|
20,000円 | 20年 | 年5% | 約824万円 |
✅ 重要なのは「続けられるかどうか」
積立NISAは、長期投資で複利の力を活かす制度です。
たとえ非課税枠の半分程度でも、安定して継続できる金額であれば、それは十分に“意味のある投資”です。
積立NISAは毎月いくらまでOK?上限と注意点
新NISAのつみたて投資枠は、年間120万円が上限です。
毎月ベースで考えると、最大10万円まで積み立てが可能ということになります。
✅ 積立金額の設定幅
-
最低:月100円からでもスタート可能(証券会社による)
-
最高:月10万円まで(年120万円の枠内)
➡️ 上限に届かなくても問題はなく、自分の家計に合った金額が最優先です。
✅ 年間上限の月額換算イメージ
年間積立額 | 月額換算 |
---|---|
120万円 | 月10万円 |
60万円 | 月5万円 |
36万円 | 月3万円 |
「この金額を超えると損」というわけではありません。
むしろ、無理のない積立額で非課税枠の“恩恵を受ける”ことこそが、この制度の真価です。
年収別の積立目安はいくら?家計に合った無理のない設定
積立NISAの積立額は、「年収によって差があるべきか?」と悩む方も多いところ。
ここでは、年収別の家計バランスに照らしながら、現実的な積立目安を考えていきます。
✅ 一般的な目安:手取りの5〜10%が現実的ライン
年収(手取り) | 無理のない月額積立の目安 |
---|---|
約300万円 | 10,000〜15,000円 |
約500万円 | 20,000〜30,000円 |
約700万円以上 | 30,000〜50,000円 |
この目安はあくまで「継続しやすいライン」であり、支出状況やライフイベントによって調整するのが前提です。
✅ ポイントは「家計に食い込まない金額」
・教育費・住宅ローンとの両立は可能か?
・急な支出にも対応できる預貯金が確保されているか?
➡️ 積立額の設定は、攻めすぎず“守りの視点”も忘れないことが重要です。
30代の積立目安は毎月いくら?独身と既婚での違い
30代は、積立NISAをスタートする人が最も多い世代の一つ。
ただし、同じ30代でも独身か既婚か、子育て中かどうかで状況は大きく変わります。
✅ 独身30代の場合
-
比較的自由に資金を動かせる時期
-
収入に余裕があれば月3万〜5万円を積立NISAと成長投資枠で併用することも可能
✅ 既婚・子育て世帯の30代
-
教育費・住宅ローン・生活費が重なりがち
-
月5,000〜15,000円でも十分
-
重要なのは「継続できること」と「貯蓄と並行すること」
40代の積立額は遅すぎる?今から始める最適ライン
「40代から積立NISAを始めても遅いのでは?」と感じる人も少なくありません。
ですが、40代こそ積立NISAのメリットを活かせる“まだ間に合う”世代です。
✅ 運用期間が15〜20年確保できるなら十分に効果あり
例えば45歳から月3万円を年利5%で積み立てた場合の60歳時点での評価額
毎月積立額 | 運用期間 | 想定利回り | 最終評価額(概算) |
---|---|---|---|
30,000円 | 15年 | 年5% | 約780万円 |
➡️ 老後の備えや退職金の補完としても、積立NISAは有効な選択肢になります。
✅ 40代ならではの積立戦略
-
教育費や住宅ローンとの兼ね合いがピークになる年代
-
一気に枠を埋めるより、生活とのバランスを最優先にすることが継続のカギ
-
余裕があるなら、つみたて投資枠と成長投資枠を併用するのも手
50代で積立NISAはあり?残り期間と戦略の立て方
50代は退職が現実的に見え始める世代ですが、積立NISAが無意味になるわけではありません。
使い方次第で、有効な運用手段となり得ます。
✅ ポイントは「時間」と「出口設計」
-
例えば55歳から月5万円を年利5%で積み立てた場合、65歳時点で約775万円に
-
60歳以降も積立・運用継続が可能(制度上、年齢制限はない)
-
利益は非課税のまま取り崩すことができるため、資産の取り崩し計画と相性がよい
✅ 50代が気をつけたい運用戦略
-
ハイリスクな商品を避け、値動きが安定したインデックス型やバランス型ファンドを中心に
-
万一のために、途中売却の可能性も考えて生活防衛資金は別に確保
20代の積立額は少なくてもいい?知恵袋での実例も紹介
20代は投資経験も浅く、「月にいくら積み立てればいいか分からない」と不安を感じやすい時期です。
ですが、20代の強みは“時間があること”です。金額の多寡よりも「早く始める」ことに意味があります。
✅ 月3,000円でも十分に価値がある
例えば、25歳から月3,000円を年5%で40年間積み立てた場合
毎月積立額 | 運用期間 | 想定利回り | 最終評価額(概算) |
---|---|---|---|
3,000円 | 40年 | 年5% | 約380万円 |
➡️ 少額でも長期複利の効果で大きな差が生まれるのが、20代の最大のアドバンテージです。
✅ 実際の声では「小さく始めてよかった」が多数
-
「最初は1,000円スタート。値動きに慣れてから増額した」
-
「無理せず月5,000円で続けていたら、3年で結構な金額になっていた」
-
「知識ゼロでもとりあえず始めたら、投資への抵抗感がなくなった」
後悔しないための積立額設定と判断ポイント
積立額を決めるときにありがちなNGパターン
積立NISAの設定でありがちな失敗の多くは、「金額の決め方」にあります。
適切な判断をするために、避けるべきNG例を押さえておきましょう。
❌ NG①:満額を使わないと損だと考えてしまう
❌ NG②:「みんながやっている額」に流される
❌ NG③:積立後の残高を見て不安になってやめる
-
最初の数ヶ月で評価額が減って焦る
-
「損しているのでは」と思って積立を止めてしまう
生活費・教育費・住宅ローンとのバランスの取り方
積立NISAは将来に向けた資産形成に役立つ制度ですが、日々の生活に支障が出てしまっては本末転倒です。
特に子育て世帯や住宅ローン返済中の家庭では、積立金額と生活費のバランスが重要になります。
✅ 固定費・変動費・投資のバランスは「6:3:1」が目安
あくまで一般的な例ですが、家計の支出配分は以下のようにするとバランスが取りやすくなります。
-
生活固定費(家賃・光熱費・保険など):60%
-
生活変動費(食費・交際費・レジャーなど):30%
-
投資・貯蓄:10%
✅ 教育費・ローン支払いと並行する場合の注意点
積立額は少なくても続けた方がいい理由
「この金額じゃ意味がないのでは?」と思ってしまうほど少額でも、積立NISAは“続けること”そのものに大きな価値があります。
✅ 少額でも運用期間が長ければ資産はしっかり育つ
例:月3,000円で、年5%の利回りで30年運用した場合
毎月積立額 | 運用期間 | 想定利回り | 最終評価額(概算) |
---|---|---|---|
3,000円 | 30年 | 年5% | 約250万円 |
✅ 習慣化こそが最大の資産
-
月1,000円でも積み立てることで、価格変動に慣れる経験が得られる
-
続けているうちに投資知識も自然と身につく
-
生活費と切り離して運用する習慣が“家計管理力”を強化する
「目標金額から逆算」する積立額のシミュレーション法
「毎月いくら積み立てるべきか」を考えるうえで効果的なのが、最終的に目指す資産額から逆算する方法です。
漠然とした金額設定ではなく、将来必要になる金額をベースに計画することで、現実的な目安が見えてきます。
✅ 目標金額別・月額シミュレーション(年利5%、20年運用)
目標金額 | 必要な月額積立の目安 |
---|---|
500万円 | 約13,000円 |
1,000万円 | 約26,000円 |
1,500万円 | 約39,000円 |
※シミュレーションには利回り・期間などを想定しており、実際の結果とは異なる場合があります。
✅ シミュレーションの使い方
-
「何歳までに、いくら必要か?」を考える
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目標に対して、何年運用できるかを算出
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自分の家計に収まる範囲で月額を調整
-
無理なら、金額ではなく「運用期間を延ばす」方法も有効
▶ 実際の積立商品や銘柄に迷う方は、以下の記事で初心者向けおすすめファンドを紹介しています。👉 新NISAのつみたて投資枠で選ぶべきおすすめ商品5選!初心者向けガイド
年齢別で変わる積立スタイルの違いとは?
積立NISAを活用する際、同じ金額でも年齢によって考え方や運用方針が変わります。
年齢ごとの特徴を押さえることで、より適切なスタイルで積み立てが可能になります。
✅ 20代:少額・長期で“時間の力”を最大活用
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月3,000〜1万円程度から無理なく始めるのがおすすめ
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値動きの大きなファンドにも挑戦しやすい時期
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40年以上運用できる強みを活かすべきタイミング
✅ 30代:安定とリスクのバランスを取る時期
-
生活費や教育費と並行しながら積立額を調整
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月1万〜3万円程度を基準に
-
収入に応じて成長投資枠の併用も検討
✅ 40代:積立ペースの再確認と目的の明確化
-
退職時期を意識した資産形成が必要
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リスクを抑えつつも効率を重視する設計が理想
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月2万〜5万円を目安に、目的に合わせて再構築
✅ 50代:出口戦略も視野に入れた短中期プランへ
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残り運用期間と取り崩し方をセットで考える
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大きなリターンよりも「守りの資産運用」へ移行
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積立額より“流動性と安定性”を重視
➡️ 年齢に応じた戦略を取ることで、無理なく・意味のある積立を続けることが可能になります。
積立額を増減したいときの手続きとベストタイミング
積立NISAは一度設定した金額を、途中で自由に変更することが可能です。
ライフスタイルの変化や収支の見直しに合わせて、柔軟に対応できるのがこの制度の魅力でもあります。
✅ 増減の手続きはネット証券なら数分で完了
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ログイン後「積立設定の変更」から金額を調整
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翌月以降の積立から反映される(証券会社によって締切日が異なる)
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手数料や再設定にかかるコストは基本的にゼロ
✅ 変更に向いているタイミング
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収入増や昇給があったとき(増額のチャンス)
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支出の増加が見込まれるとき(無理せず減額)
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育児休業や転職・独立などライフイベントの前後
➡️ 無理に積み立てを続けてストレスを感じるより、柔軟な調整で“続けること”を優先することが大切です。
途中でやめたくなったときの見直しポイント
積立NISAを続けていると、「思ったより成果が出ない」「資金が足りない」などの理由で、やめたくなる瞬間が訪れることもあります。
ですが、多くの場合は「やめる前の見直し」で解決できるケースがほとんどです。
✅ よくある「やめたくなる理由」とその対処法
よくある理由 | 見直しポイント |
---|---|
評価額がマイナスになっている | 長期投資の前提を再確認し、値動きの理解を深める |
家計が厳しくなった | 金額を一時的に減額する、積立を一時停止する |
他に使いたいお金がある | 積立NISA以外の貯金・生活防衛資金との役割分担を確認 |
✅ 一度やめると非課税枠は復活しない点に注意
✅ 「やめても大丈夫か?」の確認フロー
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積立の目的は変わっていないか?
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他に優先すべき資金需要はあるか?
-
少額でも継続できる余力はあるか?
➡️ これらを確認したうえで「やめる決断」をすれば、後悔のリスクを減らせます。
よくある質問Q&A10選
Q1:積立NISAは毎月いくらから始められますか?
A:証券会社によって異なりますが、100円〜1,000円から設定可能です。少額から無理なく始めることができます。
Q2:積立額は途中で変更できますか?
A:はい。増額・減額ともに、証券会社の管理画面やアプリからいつでも変更可能です。
Q3:平均的な積立額はいくらですか?
A:金融庁のデータによると、月1.5万円〜2万円程度が中心です。ただし家庭の状況によりさまざまです。
Q4:非課税枠を使い切らないと損ですか?
A:損ではありません。重要なのは“無理なく続けること”であり、枠の使い切りは必須ではありません。
Q5:30代で積立額の目安は?
A:独身なら月2〜3万円、子育て世帯なら月5,000円〜1万円程度が無理なく続けやすい金額です。
Q6:40代からでも間に合いますか?
A:はい。運用期間が15〜20年あれば十分に非課税の恩恵を受けられます。今からでも始める価値はあります。
Q7:毎月2万円では意味がないですか?
A:そんなことはありません。月2万円の積立でも20年間で約800万円に育つ可能性があります。
Q8:積立NISAを途中でやめたらどうなりますか?
A:積立を中止しても保有商品は売却しない限りそのまま運用され、非課税扱いは継続されます。
Q9:年収が低くても積立するべき?
A:可能な範囲で少額から始めるのがおすすめです。長期で続けることが最も大きなリターンにつながります。
Q10:どの証券会社がいいのか迷っています
A:初心者には楽天証券やSBI証券が人気ですが、自分が使いやすいサービスを選ぶことが最も重要です。※より詳しく知りたい方は → 積立NISAはやめたほうがいい?どこがいいか知恵袋の感想も紹介!
積立NISAは毎月いくら?30代・40代の最適額と注意点を解説!のまとめ
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