
本記事は、株式投資とFXの違いについて詳しく解説し、なぜ「FXは投資ではない」と言われるのかを掘り下げていきます。
株式投資は企業の成長に期待する長期的な資産運用の手段ですが、FXは為替市場の短期的な値動きを利用して利益を狙う取引です。
そのため、両者のリスクや利益の出し方には大きな違いがあります。
「株式投資とFXはどちらが儲かるのか?」「初心者に向いている投資はどちらか?」と悩んでいる方も多いでしょう。
また、FXは投資というよりギャンブルや投機に近いと指摘されることもありますが、それはなぜなのか。
この記事では、投資としての適性、税制、リスク管理、利益の出し方などを具体的なデータを交えながら解説し、あなたに最適な投資手法を見つけるためのヒントを提供します。
- 株式投資とFXの違いを基礎から理解できる
- FXが投資ではないと言われる理由が分かる
- 株とFXのメリット・デメリットを比較できる
- FXで勝つためのリスク管理を学べる
- 株式投資とFXの違いは?
- FXは投資でないと言われる理由
株式投資とFXの違いは?
株式投資とFXはどちらも資産運用の手段ですが、投資対象や仕組み、リスクの特性などに大きな違いがあります。
これから投資を始めようとしている方や、FXと株のどちらを選ぶべきか迷っている方に向けて、両者の違いを詳しく解説します。
それぞれの特徴を正しく理解し、自分に合った投資手法を選びましょう。
株式投資とFXの基本的な仕組み
株式投資とFXは、根本的な仕組みが異なります。
株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、その企業の成長とともに利益を得る仕組みです。
企業が利益を上げれば、株価が上昇し、売却時の差益(キャピタルゲイン)を得ることができます。
また、一部の企業では配当金という形で利益の一部を株主に分配します(インカムゲイン)。
FX(外国為替証拠金取引)は、異なる通貨を交換し、その為替レートの変動を利用して利益を狙う取引です。
例えば、円高のときにドルを買い、円安になったタイミングで売却すれば利益が得られます。
FXでは「買い」だけでなく「売り」からも取引を開始できるため、相場の上昇局面だけでなく下落局面でも利益を狙うことが可能です。
投資対象の違い:通貨と企業の株
投資対象は、株式投資とFXの大きな違いのひとつです。
株式投資の対象は「企業の株式」です。
投資家は、証券取引所に上場している企業の中から、将来的に成長が見込まれる企業を選び、株を購入します。
企業が成長し、業績が良くなると株価が上昇し、利益を得ることができます。企業によっては、配当金や株主優待も受け取ることが可能です。
FXの対象は「通貨」です。日本円や米ドル、ユーロなど世界各国の通貨が取引の対象となります。
FXは「通貨ペア」として取引が行われ、例えば「USD/JPY(米ドル/円)」のように、2つの通貨の組み合わせで売買が行われます。
通貨の価値は各国の経済状況や金利政策、政治的な動向などに左右されるため、為替市場の動向を分析することが重要になります。
取引時間の違い:FXは24時間、株は制限あり
FXの取引時間は平日24時間です。世界の主要な金融市場が異なる時間帯で開いているため、為替市場は常に動いています。
例えば、ニューヨーク市場が閉まるころに東京市場が開くため、土日を除けばほぼ常に取引が可能です。
これにより、仕事や家事の合間に自由な時間で取引できるメリットがあります。
株式投資の取引時間は、基本的に証券取引所の営業時間内に限定されます。
日本の株式市場(東京証券取引所)では、平日9:00~11:30(前場)、12:30~15:00(後場)という取引時間の制限があります。
そのため、会社員や日中忙しい人にとっては、取引時間の制約がデメリットになることがあります。
レバレッジの違い:FXは最大25倍、株は3.3倍まで
レバレッジとは、少ない自己資金で大きな取引をする仕組みのことです。
FXのレバレッジは最大25倍(国内の場合)までかけることができます。例えば、10万円の資金でも最大250万円分の取引が可能になります。
ただし、利益が大きくなる一方で、損失も同様に拡大するため、リスク管理が重要です。
株式投資のレバレッジは、現物取引では1倍(自己資金のみ)ですが、信用取引を利用すれば約3.3倍までレバレッジをかけることができます。
FXと比べると低めですが、その分リスクも抑えられます。
インカムゲインの違い:配当金とスワップポイント
投資には、売買による「キャピタルゲイン」だけでなく、保有しているだけで得られる「インカムゲイン」もあります。
株式投資のインカムゲインは、企業が株主に支払う「配当金」です。
一般的に年1〜2回支払われることが多く、企業の利益に応じて金額が変動します。
配当金を重視した「高配当株投資」も人気の投資手法のひとつです。
FXのインカムゲインは「スワップポイント」です。
通貨ペアを構成する2つの国の金利差によって生じる利益で、高金利通貨を買い、低金利通貨を売るとスワップポイントを受け取ることができます。
ただし、逆の取引をするとスワップポイントを支払う必要があるため、注意が必要です。
取引コストの比較:FXのスプレッドと株の手数料
投資には、取引ごとにかかるコストも考慮する必要があります。
FXの取引コストは「スプレッド」と呼ばれる買値と売値の差です。
例えば、「USD/JPY」のスプレッドが0.2銭の場合、1万通貨取引すると約20円のコストが発生します。
スプレッドはFX会社によって異なりますが、取引コストが比較的低いのが特徴です。
株式投資の取引コストは、証券会社に支払う「売買手数料」です。
手数料は証券会社によって異なりますが、少額取引では無料の証券会社も増えてきています。
ただし、短期売買を繰り返すと手数料がかさむため、長期投資のほうが手数料負担は少なくなります。
株とFXの値動きの特徴と相場の変動要因
株式投資の値動きは、企業の業績や経済状況、政治的な要因によって左右されます。
特に決算発表や新商品の発表、大規模な経済ニュースなどが影響を与えます。
また、株価には値幅制限があり、1日に大幅な値動きが制限されているため、暴落を抑える仕組みがあります。
FXの値動きは、各国の金利政策や経済指標、要人発言などが大きく影響します。
特に米国の雇用統計や中央銀行の政策発表などは、為替市場に大きな変動をもたらします。
FXには値幅制限がなく、大きなニュースがあれば一気に相場が動くこともあります。
株とFX、どっちが儲かる?利益の出し方を比較
結論から言うと、株とFXのどちらが儲かるかは投資スタイルや戦略、リスク許容度によるため、一概には言えません。
ただし、両者の利益の出し方には大きな違いがあるため、それぞれの特徴を理解することが重要です。
株式投資の利益の出し方
株式投資で利益を得る方法は主に以下の2つです。
-
キャピタルゲイン(値上がり益)
- 企業の成長に伴い、株価が上昇したタイミングで売却し、利益を得る。
- 長期的な視点で優良企業の株を保有することで、大きな利益を狙える。
- 例:「10万円で買った株が1年後に15万円になり、売却して5万円の利益」
-
インカムゲイン(配当金・株主優待)
- 企業が利益の一部を株主に還元する「配当金」を受け取る。
- 株主優待として、企業の商品やサービスの割引券を受け取れるケースもある。
- 例:「年間配当利回りが4%の株を100万円分保有していれば、年間4万円の配当を得られる」
FXの利益の出し方
FXで利益を得る方法も大きく分けて2つあります。
-
為替差益(キャピタルゲイン)
- 通貨の価格変動を利用し、安いときに買って高いときに売る、または高いときに売って安いときに買い戻すことで利益を得る。
- 例:「1ドル=100円のときに買い、1ドル=110円になったときに売れば10円の利益」
-
スワップポイント(金利差収益)
- 金利の高い通貨を買い、金利の低い通貨を売ることで、その金利差を毎日受け取ることができる。
- 例:「日本円(低金利)を売り、トルコリラ(高金利)を買うことでスワップポイントを受け取る」
株とFX、どっちが儲かるのか?
-
株式投資は長期的な成長を見込んで利益を狙う
- 一般的に、短期間で大きな利益を狙うよりも、長期間保有して配当や値上がり益を狙う投資スタイルが適している。
- テンバガー(株価10倍銘柄)を狙うなど、一攫千金の可能性もある。
-
FXは短期間での売買がメインで、少ない資金でも大きな取引が可能
- レバレッジを活用することで、少ない資金で大きな利益を得られるが、リスクも大きい。
- 短期トレードやスキャルピング(超短期売買)で細かい利益を積み重ねる戦略もある。
結論として、安定的に資産を増やしたいなら株、短期間で利益を狙いたいならFXが向いていると言えるでしょう。
株とFX、どっちが勝ちやすい?初心者向けの選び方
株とFXのどちらが勝ちやすいかは、投資初心者にとって重要なポイントです。
それぞれの特徴を踏まえ、どちらが適しているのかを解説します。
株式投資が初心者向きな理由
- 値動きが比較的緩やかでリスクが低い
- 株式市場には値幅制限があるため、1日での極端な価格変動が少なく、比較的安定した投資が可能。
- 企業分析がしやすい
- 株価は企業の業績や成長性に基づいて動くため、決算情報やニュースをチェックすれば、ある程度の予測ができる。
- 配当金や株主優待がある
- 保有しているだけで配当がもらえるため、長期的な資産形成に向いている。
FXが初心者に難しい理由
- レバレッジの影響でリスクが高い
- 25倍のレバレッジをかけられるが、その分損失も拡大しやすい。
- 24時間変動し続けるため、管理が難しい
- 夜間や早朝でも相場が動くため、常に市場をチェックする必要がある。
- 短期的な値動きが激しく、初心者には難しい
- 経済指標や政治的な要因によって急激に変動することがある。
初心者はどちらを選ぶべきか?
- コツコツ資産を増やしたいなら「株」
- 少額から始められ、長期的に利益を狙える。
- 短期での利益を求めるなら「FX」
- ただし、リスク管理が非常に重要。
株とFXのチャートの違い:分析手法の比較
投資をする上で重要なのがチャート分析です。
株とFXでは、使用するチャートや分析手法に違いがあります。
株式投資のチャート分析
- ファンダメンタル分析が重視される
- 企業の業績、決算、経済指標などを分析し、長期的な成長を予測する。
- テクニカル分析も活用
- 移動平均線やRSI(相対力指数)などの指標を使い、買い時・売り時を判断。
FXのチャート分析
- テクニカル分析が中心
- 短期売買が多いため、ローソク足やボリンジャーバンドなどのテクニカル指標が重要。
- ファンダメンタル分析も必要
- 政策金利や経済指標が為替に大きな影響を与えるため、これらの情報もチェックが必要。
結論として、株はファンダメンタル分析、FXはテクニカル分析が重要という違いがあります。
株とFX、税金の違いは?負けても税金がかかるケース
投資で利益を出した際には、税金が発生します。
株とFXでは税制が異なるため、事前に理解しておくことが大切です。
株式投資の税金
- 売却益(キャピタルゲイン)に対して20.315%の税金がかかる
- 内訳:所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%
- 配当金にも同様の税率が適用
- ただし、確定申告をすれば総合課税として扱い、節税できる場合もある。
- 損失が出た場合、3年間の損益通算が可能
- 過去の損失を翌年以降の利益と相殺できる。
FXの税金
- 一律20.315%の税率(先物取引と同じ税制)
- 給与所得とは分離して課税される。
- 損失の繰り越し控除(3年間)あり
- 株と同様に、過去の損失と相殺可能。
負けても税金がかかるケース
- 株の配当金に対しては利益がなくても課税される
- FXのスワップポイントがプラスなら課税対象
税金対策を考えながら、投資を行うことが重要です。
FXは投資でないと言われる理由
FX(外国為替証拠金取引)は、一部の投資家や金融の専門家の間で「投資ではなく、投機やギャンブルに近い」と言われることがあります。
なぜそのように言われるのか、その背景と理由について詳しく解説していきます。
FXはギャンブル?投資との違いを解説
FXがギャンブルのように思われる理由の一つは、レバレッジをかけることで資金以上の取引が可能になることです。
FXでは国内では最大25倍のレバレッジをかけることができるため、元手が少なくても大きな金額の取引ができます。
例えば、10万円の証拠金であっても、最大で250万円相当の取引が可能です。
ですが、このレバレッジはメリットであると同時に大きなリスクでもあります。
仮に相場が1%動いた場合、レバレッジなしなら1%の損益で済みますが、レバレッジ25倍なら25%の損益になります。
これがFXがギャンブル的要素を持つと考えられる要因の一つです。
また、短期間で利益を狙うトレードが多いこともギャンブル性を高めている要因です。
株式投資のように企業の成長に賭けるのではなく、為替相場の一時的な値動きを予測して利益を狙うため、FX初心者の多くが「運に頼って取引してしまう」という実態があります。
投資とギャンブルの違いとしては、以下の点が挙げられます。
投資 | ギャンブル |
---|---|
資産を増やすことが目的 | 一時的な利益を狙う |
長期的な成長を前提 | 短期的な勝負 |
分析や知識が重要 | 運の要素が大きい |
リスク管理が可能 | リスク管理が難しい |
このように、FXは知識とスキルを持ち、適切なリスク管理をすれば「投資」として成立しますが、運任せの取引をしてしまうと「ギャンブル」に近くなってしまうのです。
FXは投機か投資か?短期売買のリスク
FXが「投資ではなく投機だ」と言われることもあります。
ここで投資と投機の違いを明確にしておきましょう。
- 投資(Investment):長期的な視点で資産を増やす目的で行う取引。株式投資や不動産投資が典型例。
- 投機(Speculation):短期間で価格変動を利用し利益を狙う取引。FXや先物取引、仮想通貨取引などが含まれる。
FXでは、長期投資ではなく、短期売買で利益を狙うトレーダーが多いことが特徴です。
1日や数分単位で取引する「デイトレード」「スキャルピング」といった手法が主流であり、これが投機的な取引と見なされる理由となっています。
さらに、短期売買には以下のリスクがあります。
- 相場が急変すると大きな損失を被る(特に経済指標発表時)
- 取引回数が増えることで、スプレッドや手数料が積み重なりコストが増加
- 短期間で勝ち続けるのが難しい(プロトレーダーでも常に勝てるわけではない)
このように、FXは投資よりも投機の要素が強く、慎重なリスク管理が必要です。
FXの高レバレッジは危険?なぜ失敗する人が多いのか
FXでは高いレバレッジを利用できるため、少ない資金でも大きな取引が可能になる反面、多くの初心者が大きな損失を出してしまうというデメリットがあります。
特に初心者が陥りやすい失敗例として、以下のようなものがあります。
-
レバレッジを最大限活用しすぎる
- 例)10万円の資金で250万円分の取引を行い、わずか1%の値動きで大損失
-
リスク管理をせずに取引する
- 損切りの設定をせずに放置し、大きな損失を出す
-
市場の変動を甘く見る
- 経済指標や要人発言などの影響で相場が急変し、大きな損失を抱える
実際に、金融庁のデータによるとFXトレーダーの約80〜90%は損をしていると言われています。
そのため、初心者が無計画に取引すると、負ける確率が非常に高くなります。
FXで勝てる人の割合は?成功するのは一握り?
FXで安定的に勝ち続けられる人はごく少数です。
実際の統計データでは、FXトレーダーのうち約10〜20%しか継続的に利益を出せていないとされています。
なぜ多くの人が負けるのか?その理由は以下のようなものがあります。
-
感情的な取引をしてしまう
- 損失を取り戻そうと無理なトレードを繰り返す(いわゆる「ポジポジ病」)
-
資金管理を怠る
- 1回の取引で大きな資金を投入し、一気に資産を失う
-
長期的な視点を持たず、短期で利益を狙いすぎる
- 目先の利益を求めて無理な取引を繰り返す
逆に、FXで勝ち続ける人は以下のポイントを守っています。
- リスク管理を徹底する(損切りラインを設定する)
- 資金の適正なレバレッジを調整する(初心者は3倍程度が推奨)
- 経済指標やファンダメンタルズを理解する
- 感情に左右されずにルールを守る
このように、FXで勝てる人はしっかりと戦略を立て、冷静に取引を行っているのです。
FXはなぜ「やめとけ」と言われるのか?失敗者の声
FXは「やめとけ」と言われることが多いですが、その理由を具体的に見ていきましょう。
初心者が負けやすい投資である
FXの勝率は低いため、初心者が簡単に儲けられる世界ではありません。
- 為替市場はプロの投資家や機関投資家も参加する市場
- 初心者が勝ち続けるのは非常に難しい
借金を抱える可能性がある
FXは証拠金取引のため、損失が証拠金を超えると追加証拠金(追証)が発生することがあります。
- 特に急激な為替変動時に追証が発生するケースが多い
- 無計画なトレードをすると、借金を抱える可能性がある
依存症になる人もいる
FXはギャンブルと似た側面があり、一度勝つと「もっと稼げる」と考え、やめられなくなる人もいます。
- 仕事中や寝る前も為替レートが気になる
- 損失を取り返そうと無計画にトレードを続ける
FXは、しっかりとした自己管理ができる人でないと危険な投資です。
FXのギャンブル依存症と投資マインドの違い
FXで成功するには、ギャンブルのような取引を避け、投資家としてのマインドセットを持つことが重要です。
ギャンブル的なFXトレーダーの特徴
- 「一発逆転」を狙う
- 感情的に取引を繰り返す
- 損失が出ても続けてしまう
投資家マインドを持つFXトレーダーの特徴
- 事前に取引ルールを決めておく
- リスク管理を徹底する(レバレッジを抑える)
- 感情を排除し、冷静に取引を行う
FXで勝ち続けるためには、ギャンブル依存的な思考から脱却し、投資家のマインドを持つことが不可欠です。
株とFX、初心者が始めるならどっちが良い?
初心者が投資を始める場合、FXよりも株のほうが向いていると言えます。
株が初心者向きな理由
- 値動きが比較的安定している(値幅制限がある)
- 配当金や株主優待がある(長期的に資産を増やしやすい)
- レバレッジが低いため、リスクが少ない
FXが初心者には向かない理由
- 値動きが激しく、リスクが大きい
- 24時間相場が動くため、管理が難しい
- レバレッジによる大きな損失のリスク
初心者が投資を始めるなら、まずは株で経験を積み、その後FXに挑戦するのが良いでしょう。
FXのリスク管理術!安全に取引するためのポイント
FXで生き残るためには、徹底したリスク管理が重要です。
レバレッジを抑える
- 初心者は3〜5倍程度に設定
損切りルールを決める
- 1回の損失が資産の2%以内になるように設定
感情的な取引をしない
- 事前に決めたルールに従う
これらのリスク管理を徹底することで、FXでも安定して利益を狙うことができます。
よくある質問Q&Aコーナー10選
Q1. FXと株、どっちが初心者向き?
A: 投資初心者に向いているのは、株式投資のほうが一般的におすすめです。その理由は、以下の3点が挙げられます。
-
値動きが緩やか
- 株式市場には値幅制限があるため、1日での極端な価格変動が起こりにくく、初心者でも安心して投資を続けやすい。
-
企業分析で判断しやすい
- 株は、企業の業績、決算内容、成長戦略などをもとに投資判断ができるため、長期投資に向いている。
-
レバレッジの影響が少ない
- 株の現物取引ではレバレッジなし(1倍)なので、資産を超えた損失が発生しない。一方、FXは最大25倍のレバレッジを利用できるため、ハイリスクな取引になりやすい。
短期で利益を狙いたいならFXの選択肢もありますが、初心者にはリスク管理の難易度が高いため、まずは株式投資から始めるのが無難です。
Q2. FXはなぜ「やめとけ」と言われる?
A: FXが「やめとけ」と言われる理由は、以下のようなリスクがあるためです。
-
高レバレッジで資金を失いやすい
- 例えば、10万円の証拠金でレバレッジ25倍の取引をすると、わずか4%の値動きで資産がゼロになる可能性がある。
-
感情的な取引をしやすい
- FXは短期売買が主流のため、負けが続くと冷静な判断ができず、ギャンブル的な取引をしてしまうケースが多い。
-
相場変動が激しく、予測が難しい
- FX市場は24時間変動し続けるため、突発的なニュースや経済指標の発表で相場が急変することがあり、初心者には対応が難しい。
しっかりとしたリスク管理を行えばFXも投資の一手段として有効ですが、適切な知識と経験がないまま始めると、大きな損失につながる可能性が高いです。
Q3. FXの取引時間は?
A: FXの取引時間は、平日24時間可能です。
主要な市場の取引時間は以下の通りです。(日本時間)
市場 | 取引時間(冬時間) | 取引時間(夏時間) |
---|---|---|
東京市場 | 9:00 – 18:00 | 9:00 – 18:00 |
ロンドン市場 | 17:00 – 2:00 | 16:00 – 1:00 |
ニューヨーク市場 | 22:00 – 7:00 | 21:00 – 6:00 |
特に相場が活発になるのは、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯(22:00〜2:00)です。この時間帯は、トレードチャンスが多くなりますが、変動も激しくなるため注意が必要です。
Q4. FXのレバレッジはどのくらいが適正?
A: 初心者は3〜5倍程度のレバレッジが推奨されます。
- 3倍レバレッジ → リスクを抑えた安定運用
- 5倍レバレッジ → 程よいリスクとリターンのバランス
- 10倍以上 → 短期トレード向きだが、リスクも大きい
25倍のフルレバレッジは非常に危険で、少しの値動きで証拠金を失う可能性が高くなります。特に、FX初心者は低レバレッジから始めることが重要です。
Q5. FXは税金がかかる?
A: FXの利益には税金が発生します。**国内FXの税率は一律20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)**です。
例:
- 年間利益50万円 → 約10万円の税金が発生
- 年間利益100万円 → 約20万円の税金が発生
また、FXは損失を翌年以降3年間繰り越し可能なので、翌年に利益が出た場合、前年の損失と相殺して税金を抑えることができます。
Q6. FXと株の税金の違いは?
A: FXの税率は一律20.315%ですが、株式投資の税金はケースによって異なります。
税金の種類 | FX | 株式投資 |
---|---|---|
キャピタルゲイン税 | 一律20.315% | 一律20.315% |
配当金の税率 | なし | 総合課税 or 分離課税(約20%) |
損失の繰り越し | 3年間可能 | 3年間可能 |
株式投資では配当金にも税金がかかる点がFXとの違いです。また、NISA(少額投資非課税制度)を活用すれば、株の利益や配当金に税金がかからないメリットもあります。
Q7. FX初心者におすすめの通貨ペアは?
A: 初心者におすすめの通貨ペアは、「USD/JPY(米ドル/円)」です。
- 値動きが安定している(他の通貨ペアより急変動が少ない)
- 情報量が多く、分析しやすい
- スプレッドが狭いため、取引コストが低い
一方で、「トルコリラ/円」「南アフリカランド/円」などの高金利通貨はスワップポイントが魅力ですが、変動が激しいため初心者には不向きです。
Q8. FXで負ける人の共通点は?
A: FXで負ける人には以下の共通点があります。
- 高レバレッジで大きなリスクを取る
- 損切りをしないで塩漬けする
- 取引ルールを守らず、感情的にトレードする
特に、「損切りができない」のは大きな敗因です。FXで生き残るためには、徹底したリスク管理が必須です。
Q9. FXのスワップポイントとは?
A: スワップポイントとは、通貨ペアの金利差から得られる利益のことです。
例えば、日本円(低金利)を売って、米ドル(高金利)を買うと、スワップポイントを受け取れる仕組みになっています。
- 米ドル/円のスワップポイント → 約30円/1万通貨(変動あり)
- トルコリラ/円のスワップポイント → 約500円/1万通貨(変動あり)
ただし、逆に金利の低い通貨を買うとスワップポイントを支払うことになるため注意が必要です。
Q10. FXで勝ち続ける人の特徴は?
A: FX市場では、約80~90%のトレーダーが損失を出していると言われています。つまり、勝ち続けられる人はごく一部です。その中で勝ち続けるトレーダーには共通する特徴があります。
① 資金管理を徹底している
FXでは「1回の取引で資金の何%をリスクにさらすか」が重要です。
- 勝ち組トレーダーは1回の損失を資金の1~2%以内に抑えている
- 損切り設定をしっかりと決めている(例:ATRや直近のサポートラインを参考にする)
- ポジションサイズを適切にコントロールしている(過度なレバレッジをかけない)
② 感情をコントロールできる
FXで負ける人の多くは、感情的なトレードをしてしまうことが原因です。
- 「損を取り戻したい」と無理なトレードをしない
- 「もっと利益を伸ばしたい」と欲張らない
- 「負けてもルール通りならOK」と冷静に判断する
③ 一貫したトレードルールを持っている
勝ち続けるトレーダーは、自分なりの明確なルールを持っています。
- エントリー条件(例:移動平均線のゴールデンクロスでエントリー)
- 損切り・利確の基準(例:リスクリワード1:2以上で設定)
- トレード日誌をつけて、過去の取引を振り返る
④ 長期的な視点で勝率を考えている
FXで勝ち続ける人は、1回1回の勝敗にこだわらず、年間・月間ベースでのトータル勝率を重視します。
- 勝率60%×リスクリワード1:2なら、トータルでプラスになる
- 無理に毎日トレードせず、良いエントリーチャンスを待つ
⑤ 市場の変動要因を理解している
勝ち組トレーダーは、ファンダメンタルズ(経済指標や要人発言)とテクニカル(チャート分析)の両方を理解しています。
- 米国雇用統計やFOMCの発表など、市場の大きな動きを予測する
- ボリンジャーバンド、RSI、移動平均線などのテクニカル分析を活用
株式投資とFXの違いは?FXは投資でないと言われる理由のまとめ
最後にこの記事のポイントをまとめました。
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